適度な運動は、免疫の「見張り」を強くする
私たちの体には、ウイルスや細菌を監視し、排除する免疫のしくみがあります。この免疫が、運動によって強化されることが分かっています。
複数の研究をまとめたレビューによると、規則的な中強度の運動は、免疫の見張り機能(免疫監視)を高め、抗体をつくる力を上げ、細菌やウイルスに対する防御を強めるとされています。さらに、慢性的な炎症を抑え、加齢にともなう免疫の衰えにも抵抗し、ワクチンの効きを良くすることも示唆されています(Health Information Science and Systems, 2025)。
運動が免疫細胞を体のすみずみまで巡らせ、見張りの目を増やすイメージです。つまり、動いている人ほど、感染に早く気づいて対処できる体になっている、ということです。
運動を「減らす」と、感染リスクは上がる
逆から見ると、この関係はもっとはっきりします。運動をやめると、守りは弱くなります。
新たに糖尿病と診断された約1万人を追跡した研究では、それまで週5回以上運動していた人が運動をやめると、肺炎のリスクが約1.6倍(調整済みハザード比1.60)、上気道感染(いわゆる風邪)のリスクが約1.15倍に上がりました(Journal of Korean Medical Science, 2023)。

※ 新規に糖尿病と診断された約1万人の追跡研究。週5回以上の運動を「維持」した人を基準(1.0)としたときの感染リスク。運動を大きく減らす(不活動になる)と肺炎が約1.6倍・上気道感染が約1.15倍に。出典: J Korean Med Sci, 2023(PMID: 37309695)
忙しさを理由に運動をやめると、体力が落ちるだけでなく、感染への守りまで下がる。「時間がないから運動をやめる」は、風邪で寝込んで結局もっと時間を失う、という遠回りになりかねません。
正直に:運動は「多いほど良い」ではない
ここは誠実に。運動と免疫の関係は、右肩上がりの直線ではありません。
同じレビューは、こうも述べています。長すぎる・激しすぎる高強度の運動は、ストレスによるホルモン変化(コルチゾールの上昇など)を通じて、免疫を一時的に抑え込み、とくに上気道の感染にかかりやすくすることがある(前掲, 2025)。マラソン直後などに風邪をひきやすくなる、と言われるのはこのためです。
イメージは「Jカーブ」。動かなさすぎもリスク、やりすぎもリスク、その真ん中の中強度の習慣がいちばん免疫に良い、という形です。西新宿で働く多くの人にとって、目指すべきは「毎日ヘトヘトになるまで追い込む」ことではなく、「息が弾む程度の運動を、無理なく続ける」ことです。
西新宿の忙しい毎日で、免疫を守る4つ
研究が示すことを、続けられる形にします。
1. 中強度の運動を、週の習慣に
厚生労働省の健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023は、成人に「息が弾み汗ばむ程度の運動を週60分以上」に加え、歩行などを1日60分以上勧めています。速歩の通勤、一駅歩く、これも立派な中強度運動です。免疫のためには、たまの激運動より、ほどほどを毎週が効きます。
2. 睡眠を削ってまで運動しない
免疫の土台は睡眠です。運動のために睡眠を削っては本末転倒。眠りの質を上げる運動の使い方は、ピラティスで睡眠の質を改善も参考にどうぞ。
3. たんぱく質を中心に、栄養を整える
抗体も免疫細胞も、材料はたんぱく質です。極端な食事制限は免疫を落とします。食事の整え方はダイエット×栄養学の完全ガイドにまとめています。
4. 疲れている日は「整える運動」に切り替える
強い疲労やストレスが続くときに追い込むと、かえって免疫を下げます。そんな日は、軽いストレッチやマシンピラティスでコンディショニングに。仕事のストレスと運動の付き合い方は、職場ストレスと運動でも解説しています。
正直に:こんなときは、運動より休養・受診を
線を引きます。運動が免疫に良いのは、健康な体が前提です。
発熱している、のどの痛みや咳・強いだるさがある、インフルエンザやコロナなど感染症の症状が出ている。こうしたときは、運動せずに休むのが鉄則です。とくに熱があるのに運動すると、回復が遅れ、まれに心臓に負担がかかることもあります。首から下の症状(発熱・全身のだるさ・筋肉痛)があるときは休む、が安全な目安です。
また、免疫を抑える治療を受けている、持病がある、体調が長く優れない方は、運動の可否と強度を主治医に相談してください。運動は感染予防の一助にはなりますが、ワクチンや手洗い・マスクなどの基本を置き換えるものではありません。
西新宿で、風邪に負けない体をつくる
RESIST西新宿店は、西新宿三丁目のビル8階。初台駅から徒歩7分、都庁前駅から徒歩10分。忙しい毎日のなかで、免疫の土台になる「中強度の運動習慣」を1対1で設計できるパーソナルジム&ピラティスです。
大切なのは、追い込むことではなく、続けること。その日の体調に合わせて強度を調整し、疲れた日はマシンピラティスやストレッチで整える。通い放題だから、ほどよい頻度を無理なく積めます。体力そのものを底上げしたい方は、階段で息切れする人へ|落ちた体力は戻せるのかもあわせてご覧ください。
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よくある質問(FAQ)
Q. 運動すれば、風邪をひかなくなりますか?
A. 「ひかなくなる」とは言えませんが、適度な運動を続ける人は感染リスクが下がることが研究で示されています。運動は免疫の見張り機能を高め、抗体をつくる力を上げます。ただし手洗い・睡眠・栄養・ワクチンといった基本と組み合わせてこそ効きます。運動は感染予防の一助であって、万能薬ではありません。
Q. たくさん運動するほど、免疫は強くなりますか?
A. いいえ。運動と免疫の関係はJカーブで、中強度がいちばん良く、激しすぎ・長すぎる運動はむしろ一時的に免疫を下げます。強い運動の後はコルチゾールが上がり、上気道の感染にかかりやすくなることがあります。目安は「息が弾むが会話はできる」強度。ヘトヘトになるまで追い込む必要はありません。
Q. 風邪気味のときは、運動していいですか?
A. 発熱や全身のだるさ、筋肉痛など「首から下」の症状があるときは、運動せず休んでください。熱があるのに運動すると回復が遅れ、まれに心臓に負担がかかります。鼻づまりや軽いのどの違和感など「首から上」だけで、熱がなく体調が悪くなければ、軽い運動は可とされますが、無理は禁物です。
Q. 運動を続ける自信がありません。どれくらいやれば免疫に効きますか?
A. 特別な量は要りません。息が弾む程度の運動を週に合計60分+日常の歩行、が一つの目安です。大切なのは強度より「やめないこと」。運動をやめると感染リスクが上がるという研究があるほど、継続そのものに意味があります。まずは通勤で歩く、週2回動く、から始めるのがおすすめです。
参考文献