答え:減った脂肪の8割以上は、 息になって出ていく
体脂肪の正体は、中性脂肪(トリグリセリド)という油です。体の中にある脂質のおよそ9割がこの中性脂肪で、肉や魚、食用油に含まれる脂と同じ仲間です。
中性脂肪は、炭素・水素・酸素という3種類の小さなつぶ(原子)が、たくさんつながってできています。人の脂肪の平均的なひとかたまり(1分子)は、炭素55個・水素104個・酸素6個のつながりです。脂肪が「燃える」とは、このつながりが吸い込んだ酸素と結びつきながらほどけて、エネルギーを取り出すこと。燃えたあと、炭素は二酸化炭素に、水素は水になります。
| 脂肪1分子の材料 | 燃えたあとの行き先 |
|---|
| 炭素 55個 | 二酸化炭素になり、息で外へ |
| 水素 104個 | 水になり、尿・汗・息などで外へ |
| 酸素 6個 | 4個は二酸化炭素に、2個は水に入る |
この変化を重さで計算したのが、冒頭で紹介した研究です。脂肪10kgを燃やし切るには29kgの酸素を吸い込む必要があり、できあがる二酸化炭素は28kg、水は11kg。もとの脂肪10kgの行き先だけを取り出すと、こうなります。

※ 脂肪がすべて燃えたと考えたときの計算値。水は尿・汗・息・涙・便などに混ざって出ていきます。
肺は、脂肪のいちばん大きな出口です。たき火を思い浮かべると分かりやすいかもしれません。薪が燃えると、灰が少し残るだけで、残りは目に見えない気体(二酸化炭素や水蒸気)になって空へ出ていきます。薪は熱に変わって消えたように見えて、実際は形を変えて外へ出ているのです。脂肪も同じで、取り出されたエネルギーは体を動かしたり温めたりするのに使われ、脂肪をつくっていたつぶそのものは、二酸化炭素と水になって体の外へ出ていきます。
「うんちや汗で出ることはないの?」「筋肉に変わるのでは?」。よく聞く答えと、本当のところは次のとおりです。
| よくある答え | 本当のところ |
|---|
| 熱やエネルギーに変わる | エネルギーは取り出されるが、脂肪をつくっていたつぶは消えない。二酸化炭素と水になって外へ出る |
| うんちで出る | 体脂肪が油のまま便で出ることはない。便に混じる油は、おもに食べた物のうち吸収されなかった分 |
| 汗で出る | 汗の大部分は、体を冷やすための水。脂肪からできた水の一部が汗に混じるだけ |
| 筋肉に変わる | 脂肪には、筋肉(たんぱく質)をつくるのに欠かせない窒素が含まれていない。脂肪が減るのと筋肉が増えるのは、別々に起きる |
| 深呼吸を増やせば燃える | 息の二酸化炭素は、体がエネルギーを使った結果できたもの。呼吸の回数だけ増やしても、燃える量はほとんど変わらない |
汗と体重の関係は、「たくさん汗をかいた=脂肪が燃えた」ではない理由でくわしく解説しています。
ここから分かるのは、脂肪を減らすとは、体にたくわえた炭素を、息にして外へ出し続けることだという点です。そのためには、体が使うエネルギーが、食べて入るエネルギーを上回る日を重ねる必要があります。
食べた物は、 なぜ脂肪になるのか
食べた物は胃や腸で細かく分けられ、糖・脂・たんぱく質の材料として体に取り込まれ、血液に乗って全身へ運ばれます。体はそれをまずエネルギーとして使い、使い切れなかった分を、あとで使うためにしまっておきます。しまう場所は大きく2つ。台所の冷蔵庫のような「糖の貯金」と、郊外の大きな倉庫のような「脂肪の貯金」です。
| 体の貯金 | 特徴 |
|---|
| 冷蔵庫:糖の貯金(肝臓と筋肉のグリコーゲン) | すぐ使えるが、入る量が少ない。糖1gにつき3〜4gの水を抱えるので重い |
| 倉庫:脂肪の貯金(脂肪細胞の中性脂肪) | 入る量にほぼ上限がない。1gあたりのエネルギーは糖の2倍以上で、糖のように水を抱え込まない |
脂肪は1gあたり約9kcal、糖は約4kcal。しかも糖の貯金は水といっしょなので、同じエネルギーを冷蔵庫にしまおうとすると、水ごと倉庫の7倍以上の重さになります。体脂肪1kgにはおよそ7,000kcalぶんのエネルギーが詰まっていて、ごはん茶碗1杯(150g・約234kcal)に直すと約30杯ぶん。持ち歩く荷物は軽くて小さいほうが動きやすいので、体は余ったエネルギーの多くを、脂肪という形でしまっておきます。
「ごはんやお菓子の糖が、そのまま脂肪に変わる」と思われがちですが、ふだんの食事では、その量はわずかです。糖を食べると、体は燃料を糖寄りに切り替えて届いた糖から先に燃やし、そのぶん同じ食事の脂が燃やされずに倉庫へ回ります。ふだんの食事の範囲では、体の中の糖と脂は、両替のきかない別々のお金のように扱われています。
糖が本格的に脂肪へ作り変えられるのは、冷蔵庫が満杯になってからです。3人の男性が、糖が9割近い食事を1日約3,600〜4,900kcal、7日間食べた実験があります。体はまず約500gの糖をグリコーゲンとしてしまい、満杯になってから、1日に約150gの脂肪を糖からつくり始めました。
つまり、太るかどうかを決めているのは、糖か脂かのどちらか一方より、食べたエネルギーの合計が、使ったエネルギーを上回ったかどうかです。厚生労働省のe-ヘルスネットも、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回った分が、体脂肪としてたくわえられると説明しています。
脂肪はどこにためられる?皮下・内臓・場所違い
脂肪の倉庫は、脂肪細胞です。1つ1つの細胞が大きな油のしずくを1つ抱えていて、油が増えると風船のようにふくらみます。脂肪細胞が集まった脂肪組織は、体のあちこちにあります。
| ためる場所 | どんな脂肪か |
|---|
| 皮下脂肪 | 皮膚のすぐ下。お腹・腰まわり・太ももなどにつく、つまめる脂肪 |
| 内臓脂肪 | お腹の筋肉の内側、腸のまわり。多いと糖尿病・高血圧・脂質の異常が起きやすい |
| 場所違いの脂肪(異所性脂肪) | 肝臓や筋肉の中にたまりすぎた脂。インスリンが効きにくい体の原因になる |
食後に血液へ流れ込む脂を、脂肪細胞はすばやく取り込んで、ほかの臓器に脂があふれないようにしています。この倉庫の受け入れがうまくいかないと、行き場をなくした脂が肝臓や筋肉にたまります。倉庫に入りきらない荷物が、廊下や台所にあふれ出すようなものです。
大人の脂肪細胞の数は、やせても太ってもほとんど変わりません。1950〜60年代の核実験で空気中に増えた炭素の印をDNAから読み取り、細胞の年齢を調べた研究では、数は子どもから思春期のころに決まり、その後は毎年1割ほどが入れ替わるだけでした。大きくやせた人でも、数は減っていませんでした。やせるときに起きているのは、脂肪細胞がなくなることより、1つ1つの風船がしぼむことです。
倉庫の中身も、じっとしてはいません。同じ方法で調べた別の研究では、脂肪細胞は平均10年ほど生き、そのあいだに中の油が6回ほど入れ替わっていました。太っている人では、油を出して燃やす速さが落ち、1年にためる量が増えていました。出し入れは、1日の中でもくり返されています。
| 1日の中のタイミング | 脂肪細胞で起きること |
|---|
| 食後(インスリンが多い) | 血液から脂を取り込んでしまう。外へ出すのはおさえる |
| 食事と食事のあいだ・寝ているあいだ | 少しずつ外へ出して、全身の燃料にする |
| 運動しているとき | 出す量を増やし、動いている筋肉へ届ける |
体脂肪が増えるか減るかを決めるのは、この出し入れを毎日くり返したあとの差し引きです。
脂肪が燃えるまで|倉庫から出して、 運んで、 工場で燃やす
体脂肪を減らすには、倉庫にしまった油を取り出して、体のどこかで燃やす必要があります。その道のりは、町の倉庫と工場にたとえると分かりやすくなります。

※ たとえのイメージ図。番号は下の表と対応しています。
| 体の中で起きること | たとえるなら |
|---|
| ① 出す:脂肪細胞の中性脂肪を、酵素(リパーゼ)が3本の脂肪酸に切り分けて血液へ出す | 倉庫で、3本ひと束の荷物のひもをハサミで切り、出荷する |
| ② 運ぶ:水に溶けない脂肪酸は、血液中のたんぱく質(アルブミン)に乗って筋肉へ運ばれる | 荷物をトラックに積んで、道路(血管)を走る |
| ③ 入る:筋肉の細胞にあるミトコンドリアへ入る。長い脂肪酸が入るには、カルニチンという運び役が要る | 工場の入口で、係の人に中へ通してもらう |
| ④ 燃やす:脂肪酸を炭素2個ずつに切り分け、酸素を使ってエネルギーを取り出す | 長い薪を短く切り、空気を送って燃やし、電気をつくる |
| ⑤ 吐く:できた二酸化炭素は血液で肺へ運ばれ、息で外へ出る | 煙突から煙を出す |
出荷の合図を出すのは、交感神経と、アドレナリンなどのホルモンです。運動すると強まり、①の出荷が進みます。反対に、食後に増えるインスリンは「今はしまっておいて」という合図で、出荷にブレーキをかけます。空腹のときはこのブレーキがゆるむので、少しずつ出荷が進みます。
ここに、ひとつ落とし穴があります。出荷された脂肪酸は、使われなければ、また倉庫に戻されるのです。5人を調べた研究では、じっとしているあいだは、血液に出た脂肪酸の大半が、燃やされずに脂肪へ戻っていました。体を動かし始めると、戻る割合は30分のうちに大きく下がります。

※ 運動は、トレッドミルでの軽い運動(最大酸素摂取量の40%)を4時間。
運動をやめると、戻る割合は再び9割まで上がりました。工場が止まっていれば、トラックは荷物を倉庫へ持ち帰るしかありません。研究者たちは、運動中に燃える脂肪が増えた分の半分以上を、この「戻る分」が減ったことで説明しています。脂肪を燃やすには、出荷と同じくらい、筋肉が動いて燃料を使っていることが欠かせません。
燃やす工場そのものも、鍛えると育ちます。持久的なトレーニングを続けると筋肉のミトコンドリアの量や働きが高まり、とくに量を増やすには運動の合計量が大事だとまとめられています。
また、脂肪酸は血液に乗って全身を回り、燃料を必要としている筋肉へ届けられます。お腹を動かしても、お腹の脂肪だけが優先して燃えることはありません(脚で確かめた研究は脚やせの記事で紹介しています)。どのくらいの強さで動くと脂肪の割合が増えるかは、「脂肪燃焼ゾーン」の記事にまとめています。
カフェインとカルニチンは、 脂肪燃焼を助ける?
「運動の前にカフェインをとると、脂肪が出やすくなる」「カルニチンは、脂肪をミトコンドリアに運ぶ」。どちらも、仕組みとしては正しい話です。カフェインは交感神経を刺激して①の出荷を後押しし、カルニチンは③の入口で働きます。知りたいのは、それで燃える量がどれだけ増えるのかです。
| 調べたこと | わかったこと |
|---|
| 若い男性8人が、じっとしたままカフェイン(体重1kgあたり10mg)をとった | 血液に出る脂肪は2倍に増えた。ただし燃えたのは24%で、76%は脂肪に戻った |
| 空腹で運動する前のカフェイン(19の研究のまとめ) | 運動中に燃える脂肪が増えた。体重1kgあたり3mgを超える量で差がはっきりし、運動習慣のない人ほど大きかった |
| 食後5時間以内に運動する前のカフェイン(18の研究のまとめ) | 体重1kgあたり6mg未満で、燃える脂肪が増えた。ふだんからカフェインをとる人や、持久力を鍛えた人でははっきりしなかった |
| 健康な人のカルニチン補給(研究の総説) | 飲んでも、筋肉の中のカルニチンは増えにくい |
| 健康な男性14人を2組に分け、糖80gだけか、糖80gとカルニチン(酒石酸塩2g)を1日2回、24週間とった | カルニチンの組は筋肉のカルニチンが21%増え、軽めの運動で使う筋肉の糖が55%少なかった(そのぶん脂肪を多く使った形) |
カフェインの研究が教えてくれるのは、出荷を増やしただけでは脂肪は燃えないということです。じっとしたままでは、出荷が増えても大半が倉庫へ戻りました。しかも、この研究の量は体重60kgなら600mgで、健康な大人の1日の目安(400mg)を超えています。一方で、運動の前にとった研究をまとめると、運動中に燃える脂肪は増えていました。
カフェインを使うなら動く予定の前に、量は体重1kgあたり3mg前後(体重60kgで約180mg、ドリップコーヒー約2杯)から始めるのが現実的です。健康な大人の目安は1日400mg・1回200mgまで。ふだんからコーヒーをよく飲む人は、効き目が小さくなることもあります。飲み方のくわしいところは、運動前のコーヒーの記事にまとめています。ただ、これらの研究が測ったのは運動中の燃え方までで、数か月後に体脂肪がどれだけ違うかは調べていません。
カルニチンは、たしかに工場の入口に欠かせない係です。ただ、健康な人の筋肉にはもともと足りるだけの係がいて、飲んで外から足しても、筋肉の中の量は簡単には増えません。増やせた研究は、大量の糖といっしょに半年飲み続けたものでした。その糖は1日160gで、それだけで約640kcalになります。さらに、肉に多いカルニチンは腸内細菌によってTMAOという物質に変えられ、動物実験では動脈硬化を進めました。人でどこまで当てはまるかはまだ分かっていませんが、長くたくさん飲み続けて安全かどうかには、答えが出ていません。
体重への効果をまとめた研究は、ダイエットサプリの記事で紹介しています。サプリが動かせるのは、①や③の通り道の一部です。④の工場を動かすこと、つまり体を動かすことと、食べる量との釣り合いの代わりにはなりません。
脂肪を減らすには、 何をすればいい?
吐く息で出ていく炭素の量から、脂肪を減らす現実が見えてきます。体重70kgの人が、8時間眠り、8時間座って過ごし、8時間軽く動いた1日に吐く二酸化炭素は約0.74kgで、そこに含まれる炭素は約203gです。これは、砂糖500g(約2,000kcal)に含まれる炭素とほぼ同じ量です。
このうち1時間をジョギングのような運動に置きかえると、出ていく炭素は約39g増え、1日の合計は約2割増えます。ところが、100gのマフィン1個は、1日に必要なエネルギーの約2割にあたります。1時間走って増えた分を、マフィン1個で取り返せてしまう計算です。脂肪を減らすには、動くことと、食べる量を整えることの両方が要ります。
| やること | 体の中で起きること |
|---|
| 食べる量と使う量の釣り合いを、少しだけ使う側に傾ける | 出ていく炭素が、入ってくる炭素を上回った分だけ、倉庫の在庫が減る |
| 筋トレで筋肉を守り、育てる | 脂肪を燃やす工場は筋肉の中にある。減量中は筋肉も落ちやすい |
| 体を動かす時間を、1日に何度もつくる | 出荷された脂肪酸は、使われなければ倉庫に戻る |
| 最初の数日の体重の減りで判断しない | 始めに減りやすいのは、水を抱えた糖の貯金。脂肪の減りはもっとゆっくり進む |
筋肉を落とさずに減らす考え方は、筋トレで叶える「質の高い減量」の記事にまとめています。
食事を減らした最初の数日に体重がすっと落ちるのは、多くが冷蔵庫の糖と、それが抱えていた水が減るためです。反対に、脂肪の減りはゆっくりです。食べる量を同じように減らし続けても、体重の変化が行き着く先の半分に届くまで、約1年かかると計算されています。体重計の数字の読み方は、体組成計の数字の正しい使い方でも解説しています。
RESISTでの考え方:燃やす工場を育てて、 毎日使う
脂肪が減る仕組みが分かっても、自分の体のこととなると、判断が外れやすい場面が3つあります。
- 最初の減りを脂肪と思う|始めの数日に落ちやすいのは、水を抱えた糖の貯金です。ここで「効いた」「止まった」と決めると、やり方を誤ります
- 汗や息切れで量を測る|汗は体を冷やす水、息切れは運動の強さの目安で、どちらも燃えた脂肪の量とは別物です
- お腹だけを動かす|脂肪酸は血液に乗って、動いている全身の筋肉へ運ばれます
RESISTでは、脚・お尻・背中・胸といった大きな筋肉を使う筋トレを軸に、ピラティスやストレッチも組み合わせます。脂肪を燃やす工場がある筋肉を守り、育てるためです。
通い放題会員の平均来店頻度は週4.6回で、1回30分から手ぶらで通え、当日予約もできるので、動く時間を生活の中に何度も置きやすい形です。出荷した脂肪酸を倉庫へ戻さないためには、1回の大汗より、体を動かす30分を何度も重ねるほうが理にかなっています。
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まとめ:脂肪は、 使って息で出すもの
- 減った脂肪の重さの84%は二酸化炭素として息で、16%は水として出ていく。うんちや筋肉にはならない
- 脂肪は、使い切れなかったエネルギーを軽く小さくしまう倉庫。糖はふだん、脂に変わるより先に燃やされる
- 大人の脂肪細胞の数はほぼ変わらず、やせると1つ1つがしぼむ
- 燃える道のりは、出す(脂肪細胞)→運ぶ(血液)→入る・燃やす(筋肉のミトコンドリア)→吐く(肺)
- 出しただけの脂肪酸は大半が倉庫に戻る。体を動かして使うことがセット
- カフェインは動く前なら燃える量を少し増やす。カルニチンは飲んでも筋肉の中で増えにくい
この記事の要点をひとことで言えば、脂肪は燃やして消すものというより、筋肉で使って、息で吐き出すものです。
よくある質問(FAQ)
Q. 内臓脂肪と皮下脂肪、 どっちが先に落ちる?
減り始めは、内臓脂肪のほうが落ちやすい傾向があります。61の研究をまとめた分析では、体重を少し減らした段階で、内臓脂肪が皮下脂肪より大きな割合で減っていました。体重を大きく減らすほど、その差は小さくなります。食事で減らしたか運動で減らしたかによる違いは、ほとんど見られませんでした。内臓脂肪は生活習慣病と結びつきやすいので、体重が少ししか動かない時期にも、体の中では意味のある変化が起きています。
Q. 食べた物が脂肪になるまで、 何日かかる?
「食べ過ぎても、2週間以内なら脂肪にならない」と言われることがありますが、食事の脂はもっと早く動きます。8人を調べた研究では、食後1時間の時点で、お腹の皮下脂肪の血管で切り離された食事の脂肪酸は、ほぼすべて脂肪細胞に取り込まれていました。ただし、しまわれた脂肪は、そのあとの空腹時や運動中にまた出ていきます。体脂肪の増減を決めるのは、1回の食べ過ぎより、そのあとの出し入れの差し引きです。
Q. 健診の「中性脂肪」と体脂肪は、 同じもの?
材料は同じ中性脂肪ですが、いる場所が違います。体脂肪は倉庫(脂肪細胞)にしまわれた中性脂肪、健診で測るのは道路(血液)を運ばれている中性脂肪です。健診では、空腹時150mg/dL以上、空腹時以外175mg/dL以上で「高TG(トリグリセライド)血症」とされます。とりすぎた中性脂肪は体脂肪としてたくわえられるので、どちらも食べる量と使う量の釣り合いと関係しています。
Q. 朝、 空腹で運動したほうが脂肪は燃える?
運動中に燃える脂肪は、空腹のほうが少し多くなります。27の研究をまとめた分析では、その差は平均約3gでした。ただ、体脂肪の減り方では差が出なかった研究があります。食事を減らしている若い女性20人が2組に分かれ、1時間の有酸素運動を週3回、4週間、朝食の前か食後に行ったところ、体重も体脂肪も同じように減りました。大事なのは1日を通して使った量なので、続けやすい時間に動くのがいちばんです。
参考文献
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